2018年3月14日水曜日

福島県議会常任委員会で県民健康調査に関する質問

県民健康調査を県民のものにするためには、検討委員会や評価部会の動きを注視し、
県民のためにならない動きがあれば、素早く協力し合って対応することが大切です。
今回は県民に気付かれないように密かに、県立医大と県民健康調査課が、甲状腺検査実施計画の目的から「甲状腺の状態を継続して確認する」 を削除していましたが、「元に戻すことを含めて医大と相談する」との回答を引き出しました。県民不在の県民健康調査の実態をあきらかにしていきたいです。
削除を見つけたアワプラネットTVの白石さんと、削除を撤回させた古市議員に感謝します。

アワプラネットTV


3月12日(月)福島県定例県議会 
福祉公安委員会での、古市三久議員(民進)の質問と県の回答
Q:古市議員  
A:県の担当( )に部や課が入っていないのはすべて県民健康調査課課長

<データベースについて>
Q:「症例データベース」が県立医大にあるのは承知しているか。
A:中味は把握していない。
Q:2016年3月時点で県立医大で手術をした128の症例があるとされている。県民の健康を考えるなら、県として把握する必要がある。
A:外科手術による研究部門であることから、自動的に把握できない。研究の結果がでたら県民に説明する。
Q:「健康管理データベース」には二次検査以降は入っていない。県は門外漢となっている。個人情報の制約はあっても、県には説明責任がある。膨大な金もかかっている。
Q:県としてリアルタイムで県民に知らせる責任がある。部長いかがですか?
A:(保健福祉部長)データベース中の症例分析はこれからするということを聞いている。
Q:県立医大は2年ぐらいかかると言っているようだが。
A:医大に、できるだけ早く報告するように伝える。
Q:「健康管理データベース」には2次検査によってガンと診断された人のデータは入っているのか。
A:診療情報はデータベースの対象外。県立医大の手術症例と県民健康調査の関連性については県立医大で調整中。
Q:「健康管理データベース」に県はアクセスできますよね。
A;県はアクセスできない。
Q:県が委託して、金も出しているのに、県がアクセスできないとは問題だ。

<サポート事業>(甲状腺がん(疑い含む)に係る保険診療の医療費等の支援金交付事業)
Q:県民健康調査のシステムがわかりにくい。一元的に管理することが必要。
  福島県が、がんになった県民を差別するようなやり方になってはならない。対象者は事故当時福島に居た人でいいのではないか。捕捉するシステムを作るべき。
A:サポート事業対象者は、県民健康調査の一環として実施しているので、県民健康調査の甲状腺検査の受診者で二次機関で手術をした人が対象。
  県民健康調査の枠組みの中でやっているので、枠を広げるのは、国の交付金を活用してやっているので、国と協議していく。
Q:県民健康調査は、福島県がやるということを決めたのだから、福島県が決めればいい。
  対象者は当時福島に住所があった人、などに変えるべきだ。
A:(保健福祉部長)サポート事業の枠を広げることについては国と協議しながら進める。
Q:ガンになって苦しんでいる人がいるのだから、できるだけ早い時期の改善を。

<学校健診について>
Q:学校検診について、縮小、継続、いろいろな考えがあるが、県としてはどうか。
A:第30回県民健康調査検討委員会で、甲状腺検査の不利益についての事前の説明が不十分だと指摘があった。30年度の学校健診は予定通りやる。事前説明については評価部会で検討する。
Q:学校の負担が大きいというのなら、負担軽減の施策をすべき。県民健康調査には1000億円の予算があり、既に300億円を使っているが、700億円が残っている。
  また、養護教諭に甲状腺ガンの情報がなく困っているとも聞く。
A:学校健診は教育委員会と協議し、より良い検査を求めていく。
Q:鈴木眞一先生はこう言っている。放射線被曝の背景の下で、急激な甲状腺ガンの増加があるかないかを見ていく健康診断であると。学校の健康診断に組み込むべきではないか。
A:甲状腺検査は同意の得られた人にのみ実施しているので、学校の健診のように誰にでもできるものではない。
Q:身長、体重を測ると同じでいいのではないか。原発事故があったから甲状腺検査をしている。その特殊性を考えて健康診断としないといけない。

<4巡目「実施計画」の目的から文言が削除されていた問題>
Q:甲状腺検査の4巡目「実施計画」のふたつの目的から「甲状腺の状態を継続して確認する」といった文言が削除され、「子どもの健康を長期に見守る」だけになっていた問題について県は承知していたのか。
A:4巡目の目的は変わっていない。医大と県の間で事務的に文言を修正した。
Q:甲状腺の状態を把握しなかったら県民健康調査の意味がない。なぜここを削除したのか。確信犯的にやったのではないか。県民健康調査は何億円もかけてやっている。
基本的なことをないがしろにしていいのか。部長!
A:(保健福祉部長)おっしゃるとおり、4巡目ということになると、過去の変化があったかどうか調べる上で当然ですので、これをないがしろにはできない。
A:(県民健康調査課長) 元に戻すことを含めて、医大と相談する。
Q:福島県がこんなことやったら笑われるよ。福島の子どもたちが安心して生活でき、大人になって福島を支えるような環境を作らなければならない。そのために議論している。基本中の基本だから、直ちに戻してください。

<20才以上の甲状腺検査、再発について>
Q:20歳以上の甲状腺検査が5年ごとになるのはなぜか。
A:頻度は検討委員会の意見による。臨床的、疫学的にも5年に一度で十分であると聞いている。
Q:福島の甲状腺ガンの進行は早いと言われている。安心安全を確保するうえでは間隔を延ばすべきではない。
A:指摘の点は医大と検討委員会に伝える。
Q:再発についての県の見解は。
A:診療情報についてのコメントはできない。
Q:再発した人もいる。県として把握し対応をしなくてはならないと思うが。
A:甲状腺検査をしっかりすることで対応する。

<アイソトープ治療について>
Q:県立医大にアイソトープ治療棟ができ9床もある。全国     130床のうち9床もだ。
  37億ベクレルのカプセルを飲む。ガンマ線だけでなくベータ線も出る。1週間の後退院しても回りを被曝させることになるほど強い線量で、自分も被曝する。
  再発した人はこのような辛い治療を受けている。アイソトープ治療の人はサポート事業の対象になるのか。
A:アイソトープ治療については把握していないが、サポート事業要項の対象者であれば対象になる。

<甲状腺検査の順番>
Q:事故当時の甲状腺検査の順番はどのように決めたのか。
A:当時の先行検査は検討委員会で、モニタリング線量の高かった地区からとした。
Q:問題ないということか。
A:当時人材が少なかったこともあり、緊急性の高かった地域から実施した。
Q:やむなしだったということか。

<検討委員会に県民の声を>
Q:県民の声を反映させることについてはどう考えているか。
A:県民からの様々な声は検討委員に伝えている。
Q:それと同時に県民の代表を入れる必要があると思うが。
A:県内の事情に精通した先生もいる。 
       
<三春町が配布した安定ヨウ素剤について>
Q:事故当時、三春町が安定ヨウ素剤を配った後で、県が回収しようとしたのはなぜか。
A:(地域医療課長) 当時国から服用指示がなかったため、副作用があるとして回収を指示した。
Q:当時はそうだったが、今はどうか。
A:基本的に国の指示があれば、事業所からの距離で考慮する。
Q:事故後改善されたはずだが。
A:昨年度の県の原子力災害対策により、30キロ圏内は各役場に配置、50キロ圏は国の管轄に移行する。
Q:今回の事故の対応がまずかったということで改善されたと思うが、未だに国の指示待ちか。
A:服用のメリットデメリットを勘案しながら状況に応じて判断する。
Q:要するに変わってないこと、三春については問題なかったという理解ですね。

<県立医大に4000錠の安定ヨウ素剤を配布した件>
Q:県立医大には安定ヨウ素剤を渡したのはなぜか。
A:県立医大は災害時医療の拠点であるため配布した。
Q:服用したのか。
A:県立医大が判断した。
Q:医療従事者は大事だから配った。それ以外の県民は大事でねえと言っている。そうじゃねえべよ。県民に配って、飲むかどうかはその次の判断だ。こういう考えが県にあったのなら、県民軽視、県民無視だ。部長、それでいいのか。
A:(地域医療課長) 声が小さくて聞き取れず。
Q:そのような判断をこれからもしないように。

<甲状腺ガンの把握>
Q:県民健康調査では甲状腺ガンの把握はしないとなったのか。
A:評価部会での議論は、手術症例の把握は県立医大での調査、地域がん登録、全国がん登録を活用してはということ。
Q:それに対して県はどう考えるのか。
A:評価部会での議論を見守る。(傍聴席から笑いあり)
Q:地域がん登録に3000万円かけた。甲状腺検査に8億円かけても把握しないとはどういうことか。県民健康調査に300億円かけた。県民のために効果的に使ったのか。
A:(保健福祉部長)古市議員にも論拠があるのはわかりましたが、検討委員会、評価部会、国際的な世界中の知見も求めて、どうあるべきか検討している。