2019年6月11日火曜日

<福島県交渉>第17回 報告


 原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)と「避難の権利」を求める全国避難者の会の2団体合同での対福島県交渉を、2019年6月7日、ふくしま中町会館(福島市)で行いました。

 昨年度までは事前質問の回答は交渉前日までには送られてきていましたが、今年度になってから時間は1時間のみ、回答は交渉の会場で配布すると通告してきました。



 被害者団体への対応の方針変更があったものと思われますが、原発事故被害県民の当然の要求として、今後も交渉の場を確保していきます。

 短時間のため、交渉のポイントを国家公務員宿舎未退去世帯の家賃2倍の損害金請求問題に絞りました。

 毎回、実態を踏まえての要求をしていますが、福島県は頑なに要求を拒む態度を崩しませんでした。
(福島県交渉の文字起こしはでき次第掲載します)



<第17回福島県交渉質問事項と回答
https://drive.google.com/…/1mDMmMgsOnML2s5FMQdBf2IkBo…/view…


主だった点について書き記します。

・県としては家賃の2倍に相当する「損害金」を今月中にも請求する。現在は4月分の請求書送付の準備作業中だが、4,5,6と複数月まとめた形での送付はしない。

・国家公務員宿舎で2倍損害請求から除外されている世帯(生活保護世帯と公営住宅に当選しているが入居を待っている世帯など)は、何世帯かを聞いても、県は個人情報で答えられないと繰り返すばかりでしたが、出席していた共産党の宮本議員から、「先日の政府交渉では、内閣府から18世帯が除外対象と報告があった。18世帯という数字から個人情報を類推することはできない」と指摘があっても、正確な数字を述べませんでした。

・都営住宅に申し込み続けても落選の続いている世帯に対しても、2倍請求の対象除外とすべきだとの要請には、もっと当選しやすい郊外などの公営住宅を探してほしい、国家公務員宿舎は2倍となっても他の民間賃貸住宅より安いとの回答を繰り返しました。

・転居したくてもできない世帯である、60歳未満の単身者は公営住宅への入居要件に該当しないため応募できない、非正規労働の低賃金で民賃住宅に転居できない、精神的な病で転居できる状況にない避難世帯にも、2倍請求の除外と継続居住契約をしてほしい。それをしないのは人権問題ではないか、については回答なし。

・契約書から2倍損害金条項を削除してほしい。回答なし。

・2018年3月10日で打ち切った転居補助費用の10万円を延長して転居したい人に出してほしい。県が出さないから、民間の「避難の協同センター」が出している。それはおかしくないか? に対しては、自主避難者の転居費用は2017年度末で終了し、その後は例外として民賃補助世帯とセーフティネット契約世帯に補助したが終了した。例外中の例外はむずかしいと回答。

・セーフティネット契約をせず入居していたため、調停にかけられて不調になった世帯に対して、明け渡し請求は6月議会に掛けるのかという質問に対しては、県は明確に答えませんでしたが、宮本議員からは6月議会のための政調会ではこの件について議題に上がっていないとのことです。

※ 第17回福島県交渉アーカイブ(IWJ)はコチラ


<福島県交渉>第29回県交渉質問事項及び回答

ひだんれんと、避難の権利を求める全国避難者の会、避難の協同センターの3団体は、29回目となる福島県交渉を行いました。 開催日時:2023年8月15日(火) 14時~15時 開催場所:オンライン 参加者: <福島県> ・原子力安全対策課:水口昌郁 主幹兼副課長 ・原子力安全対策...