2021年3月31日水曜日

<報告>県外避難者の実態把握に関する質問と要望

 3月1日、私たち「原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)」と「『避難の権利』を求める全国避難者の会」は、「県外避難者の実態把握」について、人数だけの把握ではなく、今後の支援につながるような包括的実態調査を求め、復興大臣と福島県知事に対し、「県外避難者の実態把握に関する質問と要望」を提出しました。

提出書面は<コチラ>

提出書面には以下の2点を明記するよう求めました。

①避難を続ける意思を持つ住民は、持ち家に居住か否か、住民票移動の有無や避難指示区域の内外に関わらず、避難登録継続(新たな届け出の必要無し)ができること。

②避難先変更の届け出や、登録中断後の再登録も、「避難者情報提供書」の提出によって可能であること。

3月26日以降、福島県外避難者に届いた文書以下2通にはこれらの要望は全く反映されておらず、「実態把握」というより「人数把握」でしかないものでした。

①「県外に避難されているみなさまへのお願いー避難情報の適切な届け出等について」

②全国の生活再建支援拠点一覧 

 

2021年3月21日日曜日

<書面提出>県外避難者の実態把握に関する質問と要望

復興庁と福島県は、「県外避難者の実態把握」をこの3月に大規模に行うということが報道されました。 

この調査は、避難者が任意で登録している「全国避難者情報システム」の県外避難者2万9千人を対象に、帰還や避難先への定住で避難終了した人を避難者数から削除し、実際の避難者数との乖離を解消するというものです。

3月1日、私たち「原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)」と「『避難の権利』を求める全国避難者の会」は、今回の「県外避難者の実態把握」について、人数だけの把握ではなく、今後の支援につながるような包括的実態調査を求め、復興大臣と福島県知事に対し、「県外避難者の実態把握に関する質問と要望」を提出しました。

提出書面は<コチラ>

3月10日、福島県からは回答書、復興庁からはメールで回答が届きましたが、双方とも3つの質問には一切答えず、要望にも触れていない内容でした。

福島県からの回答書は<コチラ>
復興庁からの回答書は<コチラ>

このことから、3月15日、私たちは福島県の避難者支援課の担当者に、質問への回答を求めたところ、「県外避難者の実態把握については、避難地域復興局として回答した3月10日時点で何も決まっていないので回答できない。1,2,3の質問については、今までやってきたことと、引き続きやっていくことを回答したのでこれしか回答できない。決まったら周知する」とのことでした。

また同日、復興庁避難者支援班の担当者に電話で問い合わせたところ、「全国避難者情報システムと実態の乖離を埋めるための調査を準備しているが、コロナの影響で打合せができないことなどもあり、当初の予定通りには進んでいない。未だ協議が必要な状態で検討中のため、確たるものが出せない。周知文はできていて、それを精査、検討している段階。4月までには通知文を送りたいと思っている。内容的には、現状についてお知らせください、というものになる。復興庁や各県のホームページに載せるかも含めて検討する」との回答でした。

取り急ぎ現段階でのお知らせです。
今後福島県との話し合いが確定し、新たな回答を得られましたらこちらでお知らせいたします。
 


 

<報告>「福島はオリンピックどごでねぇ」アクション2021【ダレのせいかリレー】

3月17日午後1時半、福島県双葉郡楢葉町のサッカーナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」周辺にて、「福島はオリンピックどごでねぇ」アクション2021【ダレのせいかリレー】を、原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)と脱原発福島ネットワークの呼びかけで行いました。

当日は、急な開催にもかかわらず、福島県内各地はもとより、東京や神奈川からも足を運んでいただき、30人ほどが集結しました。

 
また今年、このようなアクションをしなければならないことを本当に残念に思います。
どうして反省ができず、教訓を生かすことができない国なのでしょうか。
今も、新型コロナは収束せず、再度感染拡大の兆しも見えています。
コロナにより打撃を受けたお店や会社も多々あり、職を失い経済的に追い詰められた人々がホームレスとなったり、自殺をする方もいます。
アルバイトで学業を続ける学生たちも日々の食事を切り詰め、生理用品も買えない状況が報じられています。


福島県は昨年中止になった聖火リレーの事業に2億5000万円を支払い、今年も同程度の予算が組まれています。
今、お金を使うべきところはどこなのでしょうか。誰に対してなのでしょうか。
森喜朗元会長の恥ずべき発言もあり、多くの人が聖火リレーやボランティアを辞退し、今オリンピックを開くべきではないとの意見の方が国民には多いのです。
福島も、日本も、世界中がオリンピックどころではないはずなのに、3月25日には、聖火リレーが福島のこのJヴィレッジからスタートする予定です。
Jヴィレッジはかつて、福島第一原発7・8号機の増設を福島県に認めてもらうために東電が寄付したと言われています。
事故後に収束作業の拠点として東電に貸し出され、十分な除染をしないまま県に返却され、放射性廃棄物を密かに敷地内に保管していながら聖火リレーを行おうとしていました。
なにより、原発事故はまだ収束していません。


先月の3.11の余震の影響で、原子炉格納容器の水位が下がるなど、まだ事故は続いています。
「アンダーコントロール」という安倍前首相の嘘から始まり、復興五輪という嘘を塗り重ね、新型コロナ克服のおまけまでつけられた茶番に、私たちは再び声を上げます。

「福島はオリンピックどごでねえ!」

なお、当日の行動は以下でご覧になれます。
 
 

2021年3月5日金曜日

<お知らせ>「福島はオリンピックどごでねぇ」アクション

デブリ取り出しの見通しも立たない困難な事故収束作業。

倒壊の恐れのある1・2号機排気筒の解体工事も続き、タンク貯蔵汚染水の海洋放出の企てに、漁業者は海を守るために陸上保管を求め、多くの福島県民が海洋放出に反対しています。

復興五輪と銘打ち、JR常磐線の全線開通や帰還困難区域の避難指示解除を進める政府に、避難者はじめ原発事故の被害者・被災者は「オリンピックで事故は終わったことにされる」と危機感を募らせています。

現実を直視し、福島第一原発事故のすべての被災者が人として生きる権利を求めて、「福島はオリンピックどごでねぇ」アクションを今年も実施します!

日時:2021年3月17日(水)13:30-14:30
会場:Jビレッジ周辺
内容:横断幕、多言語プラカードを掲げて周辺ウォーク
集合:Jビレッジ駐車場

詳細は<コチラ>


 

<書面提出>「県外避難者の実態把握に関する質問と要望」

 2月20日の共同通信配信にて、復興庁と福島県が「県外避難者の実態把握」を大規模 に行うということを知りました。

記事によれば、避難者が任意で登録している「全国避難者情報システム」の県外避難者2万9千人を対象に、帰還または避難先に定住を決めたりした場合は避難先の自治体に届け出るよう、福島県が文書を送付して呼びかけるというもので、帰還や避難先への定住で避難終了した人を避難者数から削除し、実際の避難者数との乖離を解消するというものです。

原発事故による避難者は、たとえ移住先で生活が安定したとしても、「人災によって故郷を喪失した」事実はなくならないので、事故発生前の原状が回復されるまでは「避難者」として算入してほしい、という声も強くあり、今回の復興庁と福島県の「県外避難者の大規模な実態把握」についてより良い対応を求め、今後の丁寧な避難者支援に繋がる生活実態調査も行っていただきたく、3月1日、ひだんれんと「避難の権利を求める全国避難者の会」は、復興大臣と福島県知事に対し、「県外避難者の実態把握に関する質問と要望」を提出しました。

詳しい交渉内容は以下をお読みください。

県外避難者の実態把握に関する質問と要望は<コチラ>

<福島県交渉>第31回県交渉質問事項及び回答

ひだんれんと、避難の権利を求める全国避難者の会、避難の協同センターの3団体は、31回目となる福島県交渉を行いました。  日時:2024年7月11日(木)14:00~15:30 開催場所:オンライン 参加者: <福島県> ・原子力安全対策課:主幹 市下貴之 ・原子力安全対策課:主幹...