2020年8月28日金曜日

<お知らせ>アンケート終了と相談フォーム継続(新型コロナ災害下の原発事故避難者ネットアンケート)

 2020年5月26日より「新型コロナ災害下における原発事故避難者の暮らしと住まいの不安に関する緊急アンケート調査」を、原発事故被害者団体連絡会(略称:ひだんれん)・「避難の権利」を求める全国避難者の会・避難の協同センターの3団体で共同実施して参りましたが、8月31日をもちまして終了いたします。
 アンケートへのご協力をありがとうございました。

 アンケート回答総数は8月下旬現在で100件弱ですが、新型コロナ災害が広く及ぼした影響の他に、それ以前からの原発事故による避難という要因がどのように影響したのかなど、当アンケートを元に分析をしたいと思います。集計結果につきましては、まとめが出来次第、記者会見や3団体Webページ等で発表する予定です。

 また、アンケート実施中には、緊急対応を希望され、相談者と連絡を取ったケースもありました。依然新型コロナ災害が収束しない状況下において、今後も緊急に支援を必要とする方が潜在している可能性を考慮し、今までのアンケートと同じURLにて「緊急相談フォーム」として3団体にて窓口を継続していきます。

原発避難者アンケート(~8/31)&相談フォーム(9/1~)のURL

 震災・原発事故から10年を迎え、自立・再建する避難者もいる一方、避難者であることを口に出しづらい現状の中、国や自治体からの支援打ち切りなどにより、孤立や生活の困窮を深める避難者もおり、避難者支援はますます困難を増しています。当3団体は、今後もこの「緊急相談フォーム」の開設を含め、連携して避難者自助活動・支援活動を継続して参ります。引き続きご理解、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

2020年8月10日月曜日

<ご寄付のお願い>ひだんれん活動資金について

原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)の活動には、日頃よりご協力を頂き心から感謝いたします。

ひだんれんは、2015年の設立から5年が経過しました。

この間、避難者の住宅提供の打ち切り問題を中心に、20回に渡る福島県との交渉、国との交渉、集会やデモ、街頭アピール行動を行い、その他に甲状腺がん検診のあり方、原子力緊急事態宣言下の聖火リレーの問題、東電サイト内の汚染水海洋放出問題、コロナ災害下での緊急アンケートなど、状況に応じた活動を行って来ました。
 

力及ばず、被害者の救済と再生への対策を国や福島県に実現させることは未だ出来てはいません。事故から10年を迎える今、政府や加害者である東電は、多くの施設の建設や復興イベントなどを利用して、事故の社会的収束を目論み、被害の実相を見えなくし、人々に原発事故を忘れさせようとしています。

何も解決していない原発事故の被害と、事故後に起きる理不尽な出来事に対して、私たち被害者が粘り強く声を上げ続けなければ、原発事故は終わったものとされてしまいます。

そのため、ひだんれんの活動は今後も継続していかなければなりませんが、被害当事者団体の連絡会のため、活動資金の多くをご寄付に頼っているのが現状で、財政的に不安定な状態です。

今後も活動を継続するために、皆様にご寄付のご協力をお願いいたしたく、ご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

【寄付金のお振込先】

■ゆうちょ銀行から振り込む場合
ゆうちょ銀行 普通 記号18200 番号27999241
口座名義 ひだんれん

■ゆうちょ銀行以外の銀行から振り込む場合
店名:八二八(ハチニハチ) 店番:828 預金種目:普通預金
口座番号:2799924
口座名義:ひだんれん

【本件についてのお問合せ先】

原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)
共同代表 武藤類子・長谷川健一
〒963-4316 福島県田村市船引町芦沢字小倉140-1
電話:080-2805-9004 Email:hidanren@gmail.com

2020年8月1日土曜日

<福島県交渉>第20回 報告

7月20日、昨年の12月25日以来7か月ぶりとなる福島県交渉を行いました。
参加者は以下の通りです。

福島県:避難地域復興課1名、生活拠点課2名、避難者支援課1名
ひだんれん:4名
「避難の権利」を求める全国避難者の会:1名
避難の協同センター:1名
ZOOMによるリモート参加:2名(北海道、京都)
オブザーバー参加:福島県会議員2名(共産党)



話し合いに先立ち「原発避難者への懲罰的な「2倍家賃」請求を止めてください」の第4次提出648筆を行いました。
第3次提出は2019年12月25日累計28,714筆、今回までの累計29,362筆です。


福島県は、3月27日のコロナ災害下における4項目の緊急要求に対する回答がないまま、国家公務員宿舎から未退去の避難者に「2倍家賃」を請求し続け、立ち退きを求めて4世帯を提訴、帰還困難区域の避難者住宅提供も打切りました。

<第20回県交渉追加質問はコチラ


1.公務員宿舎の未退去世帯に対して2倍家賃の請求をやめること

事前質問の回答によれば、5月末日で34世帯が未退去であり、その内2世帯しか2倍家賃は支払っていない。なぜ支払えないのか県は把握しているのかという問いに、電話かけをして把握しているとしながらも、何人に電話を掛けたのかと聞いてもそれについては答えませんでした。

未退去者の多くは、退去したくても東京だと25万円ほどかかる転居費用がない、都営住宅は単身で60歳以下では応募できないため低廉な家賃で入居する先がないなど、この間再三県に説明してきたことを繰り返した上で、転居できるような方策を県が立てるように求めましたが、東京都に避難者を優先入居させてとは言えないと今までの回答を繰り返すばかりでした。

転居費用を福島県が用意することを提案すると、生活保護があると答え、県はやるべきことをしないで生活保護に丸投げしようとするばかりです。しかし、避難先自治体での生活保護の申請と認定はそう簡単にはいかないことを知っているはずです。

非正規雇用での就労者が多く、コロナ禍の休業補償でそれまでの6割の収入しかなくなった避難者もいることなどを説明して、2倍家賃の請求をやめるよう要求しても、県は今までの回答と変わらないと答えるのみでした。

2.国家公務員宿舎の4世帯提訴の撤回

東京に避難した世帯の提訴を、コロナ禍で移動できない中、また移動の費用を捻出するのも大変なのに、なぜあえて福島地裁に行ったのかという問いに対して生活拠点課は、訴える側の利便性と、訴訟費用は税金で行われるため県民の意向を意識したと、提訴され精神的な苦痛をも抱える避難者に対しては一切の配慮のない回答をしました。

3.帰還困難区域からの避難者の住宅打ち切り通告を撤回し、住宅確保を保障すること

追加質問回答の「4月1日時点で、2274世帯中、2221世帯が退去し、53世帯が未退去。未退去世帯中17世帯は移転先を確保」となっていますが、私たちが知りたいのは世帯数だけではなく、未退去世帯の実態を把握しているのかということです。これに関しても回答はありませんでした。

4.コロナ災害下に関する質問

時間が足りず話し合いができなかったため、次回送りとなりました。

今回は緊急要請の4項目に絞って質問と要求を行いましたが、午後2時から3時の1時間のみのため、帰還困難区域の住宅提供打ち切りについては詰め切れませんでした。

1、2の項目についても、県は従来の立場を全く変えようとはしませんでした。

<第20回福島県交渉報告を伝える報道>

■「民の声新聞」の記事はコチラ
【原発避難者から住まいを奪うな】「懲罰的家賃2倍請求も〝追い出し訴訟〟もやめない」 具体的解決策示さず、頑なに方針変えない福島県 話し合いは平行線のまま

<福島県交渉>第29回県交渉質問事項及び回答

ひだんれんと、避難の権利を求める全国避難者の会、避難の協同センターの3団体は、29回目となる福島県交渉を行いました。 開催日時:2023年8月15日(火) 14時~15時 開催場所:オンライン 参加者: <福島県> ・原子力安全対策課:水口昌郁 主幹兼副課長 ・原子力安全対策...