2019年4月22日月曜日

<福島県交渉>第16回 文字起こし


<福島県>
避難地域復興課 総括主幹兼副課長 松浦(4月着任)
避難者支援課 主幹 吉野4月着任)

生活拠点課 主幹兼副課長 菅野(すげの)
生活拠点課 主幹 橋本(4月着任)
避難地域復興課 山寺、遠藤

<被害者団体>
武藤類子・村田弘・熊本美彌子・山田俊子・今野寿美雄・関久雄・大河原さき(ひだんれん)
大賀あや子(「避難の権利」を求める全国避難者の会)
瀬戸大作(避難の協同センター)

<県会議員>
 宮本しづえ議員



<司会>
武藤類子

※第 16 回福島県交渉 質問項目(修正版)はコチラ

武藤:1.知事の基本認識については、私たちは引き続き話し合いを求めているのですが、そのことについて、村田さんから、お願いします。

村田:一言で言うと、全く回答になっていません。私たちは最高責任者の知事がどう考えているのかを質問しているのに対して、「組織として対応する」というのは、前々から、判で押したような回答になっていて、答えになっていません。そこは、もう一度、あらためて、回答を求めていきたいと思います。それと、4番について回答がないのは、どういうことですか?我々はここは、とても重要なことだと思っているんですが。3月末で打ち切ることを決定されたのは知事で、立ち往生している避難者、その方々が今後、味わっていく困難の中で、そこで、万が一のことが起こった時、制度設計者の知事の責任はどうなんだということをうかがっているわけで、それについて、回答がないというのはどういうことですか?答えられないということですか?あるなしも答えられないということですか?

菅野:(4)については、なにか私たちに対して、回答を求めているのではなくて、こういうことをそちらとして、伝えたいということだと判断したので、文書としては残しておりませんが、回答としては、これまでの繰り返しになるかと思いますが、国家公務員宿舎の方には、個別訪問だとか、これまでもやってきました現地での相談会などで、個別の課題の把握に努めているところです。未だに、住まいを確保できていない世帯については、制度としての国家公務員宿舎は昨年度で終了、民賃補助についても終了ということで、経済的支援は終了ということになりますけど、引き続き、相談業務は行っていくということです。これは、これまでもお話ししてきたとおりです。そういった対応を行っていこうと考えています。

武藤:そういう政策決定をされたのは知事だと認識していいですか?

菅野:最終的な判断としては、そう思っていただいてけっこうです。

村田:この4番目は、政策決定者の知事が、今後起こることについて責任を持ちますねという確認をしているわけですよ。持つのか、持たないのか?これは僕らの要望ではなくて、形として、責任を持つのか持たないのか、それだけでも答えてくださいよ。

菅野:それが、民賃補助の廃止の決定については、当然・・・

村田:民賃だけではないですよ。国家公務員宿舎もですよ。

菅野:そういう事態にならないように、いろいろと個別事情を聴いている

村田:ならなきゃいいわけですが、なった場合、責任は持ちますね?

菅野:なったばあいというのは、民賃補助が終わったからだというのであれば、当然責任は持たなくてはならないと思います。

村田:それは、民賃補助だけではなくて、国家公務員宿舎もということですね。

武藤:それでは、2番の国家公務員宿舎について、こういう回答をいただいているわけですが、熊本さん、瀬戸さんお願いします。

熊本:まず、数の確認をしたいのですが、(1)の回答の中で、(a)(b)5都府県10宿舎80世帯  と書いてあり、(c)で、入居80世帯と書いてあるのはなんですか?

菅野:ご質問が残留世帯数ということでしたので、現在入居されている方ということです。

熊本:残留は、71?

菅野:ご質問が331日時点での入居者ということでしょうから、80世帯がまだ入居している。

瀬戸:80残っていて、70に退去手続きと終了のお知らせを出している。

熊本:この差の10はなんですか?

菅野:それは、すでに退去の日まで確定している数です。

熊本:それは、継続の対象になっていますか?

菅野:いえ、継続の対象にはなっていないです。退去届が出ている方です。

瀬戸:退去届というのは具体的に入居先が決まっている、転居先が決まっているということと連動しているのですか?

菅野:そうですね。

熊本:この通知が各避難者に届いたのが、翌29日なんですよね。この通知をどう読んでいいのかわからないという質問が私たちのところに、何軒か届いているのですよ。
私は、福島に行くまで、東京で消費生活相談員をしていましたので、契約について福島県職員の意識が希薄というか、慣れていない方がたくさんいらっしゃると思っています。そういうことは、よくわからない通知が福島県からきているという状況がずっと今まで、続いているんですよ。どういうことで、こういう通知になっているかをきちんと説明していただかないと、どうしていいかわからずに、不安になっている方が多くいるというのが、私が感じていることです。
個別訪問というのは、拒否される方が多いので、集団でいいので、きちんと説明をしていただきたい。それがないと、福島県から、一方的に言われたという感触を持っている方が非常に多いので、説明責任をきちんと果たしていただくということが前提としてなければならないと思います。その点についてはいかがですか?

菅野:改めての説明会は考えておりません。もし、この方から質問があったと教えていただけたら、こちらで、個別では、書き方ではご案内しているのですが、それでもなお、熊本さんのほうに連絡があったというのであれば、あとで教えていただければ、個別に対応したいと思います。

熊本:そうですか。では、次に、2番の1について、20世帯が退去日決定というのは、この方々は、3月末に退去できなくて、それで、どうしたらという連絡なのですか?それともこの20世帯というのはなんですか?

菅野:約70世帯に送った結果、問い合わせがあった世帯数です。

瀬戸:これは、チェック項目があって、都営住宅にとかいろいろあったではないですか?チェック項目に該当がなくて、一応出したけれど、該当がなくて、返されたと僕は聞いているのだがそれも入っていますか?チェック項目で、都営住宅の入居がすでに決まっていますとか、福島に帰りますとか、該当項目にないんだけれど、いろんな理由を書いて、出している人たちがいます。

菅野:出している件数というか、これは相談があった件数です。

瀬戸:この20世帯は、回答があった件数ですよね。

菅野:返送があった件数ではなくて、問い合わせがあった件数です。

瀬戸:ということは、29日の文書は、あれは、返答ではないですか?返送の件数は何件ですか?

菅野:今、手元にないのでわかりません。

瀬戸:それを回答してもらわなければ、わかりません。

村田:前は、71世帯と言っていましたよね?

菅野:いや、それはこちらが言った件数では・・

大河原:いや、前回、そう言ってます。

村田:国会でも言っていますし、前回、71通送ったと言っていますよ。1世帯減ったのはどういうことですか?

菅野:いえ、「約」と言っていますし。

村田:いや、「約」ではなくて、70世帯なのか、71世帯なのか、数字をはっきり言ってください。そうでないと、また、話がおかしくなって、1世帯どこに行ったということになります。

瀬戸:定義がいい加減だよなあ。

村田:およそなんてありえないでしょ。通知を出しているのだから。

大河原:前回の音声レコーダーの記録にも残っていますよ。

村田:基本データの問題だから、そこはしっかりしてほしい。

瀬戸:この(2)②で、通知を受けて新たに退去を申し出たのは、6世帯だと、書かれているが、この6世帯は、新たに、どこに住居を求めるとか、把握していますか?

菅野:細かいデータは今、手元にありません。

瀬戸:把握していますか?なんで心配しているかというと、2年前の雇用促進住宅のホームレスの問題があるからです。退去届を出して、どこに行ったか分からくなって、結果、  2年後にホームレスになったところを発見したということがあった。
一番心配しているのは、退去届、返還届を出して、結果オーライではなくて、その人たちが、その後、どこに住まいを構えたのか、そこまでやって、支援が行き届くということではないですか?この6世帯の中で、どこに住まいを構えているか、ちゃんと報告してくださいよ。でないと、それが一番、こわい。

菅野:おっしゃる通りだと思います。出た後のフォローはもちろん、こちらでやります。

武藤:それは、調べて、回答いただけますね?

菅野:部の中で、検討させていただきます。

熊本:未退去者について、不法残留として、退去を迫るのかという質問に対して、引き続き、個別訪問をして、確保していけるようにしていきますという回答ですが、3月中に福島県は一生懸命に努力したと、不動産屋を連れて行って、個別の相談をやったと言いますが、その結果、3月中に数は減らなかったですよね。

菅野:そうではないですが

熊本:でも、数としては、そうじゃないですか?7131日で、327日も71じゃないですか?ということは、数は減っていないでしょ?ということは、やっぱり、そのやり方が不十分だったということではないですか?心配なのは、今の時点で、どこに行ったらよいのかわからない世帯が、半分以上いるということです。この方々にただ、退去を迫るというのは、この方々がどうなるのか。先が不安だから、退去届を出すわけにはいかない、しかし、行くところもないという状態が、ずっと続くことになるでしょ。
例えば、家賃が安いところでは、民間で家賃が2倍になっても払えるという方もいるけど、6万円の方々は12万円になっちゃうんですよ。車を持っている方は、それプラス使用料だから、とても払える状況にないんですよ。そういう方々に対して、福島県はどうするつもりなのですか?
2倍家賃を請求して、さらに困窮を深めることを福島県はやるのですか?そこがとても不安なので、今日はしっかりとお聞きしたい。

菅野:これについては、昨年度もお答えした部分もあったかと思いますが、制度自体は終わっても、説明会とか、不動産屋が同席して、具体的な物件を提示した相談会もやる予定です。県とは、接触したくないという人は、なかなか会えませんが、お会いできる人には、個別に相談に乗っていきたい。

熊本:それは、今までやってきたことではないですか?それでも、この不安定な状況が解消できないわけですよね。だから、福島県として、違うやり方を考える必要があるのではないですか?それが、権力を持っている側の福島県の責任だと私は思います。みんな、公営住宅に入りたいと機会があれば、一生懸命応募しています。5回も応募したが、まだ決まらないという方がいます。みんな、努力しています。2倍になるけど、いいやという方たちばかりではない。契約の法的な不安定さを実感として、みんな持っているから、困っています。福島県として、同じやり方を続けるのではなくて、どうしたら、不安を解消できるかをきちんと考えるべきだと思います。

村田:だから、退去通告を71通か、70通かわからないが、送っていますよね。その後、残っている人の数が、退去届を出している9世帯を除いて、71残っているわけだよね?今、残っている人は、およそ70世帯?今は、もっと減っているのですか?

菅野:今、現在は、もう少し減っていると思います。

村田:何世帯ですか?

菅野:10世帯は減っているかなと

大河原:数ははっきりとわかっているのではないですか?

菅野:今、手元にないのと、何日に締めるかによってかわってくるので。31日だったので。

村田:直近の数でよいので、後で、教えてください。今残っている人たちの状況は把握していますか?例えば、お金がなくてどうしようもない人だとか、身体障がいで動けないとか、生活保護で、カツカツやっているとか、いくつかのパターンがあるわけではないですか?今、把握されているのですか?

菅野:我々としては、把握しています。

瀬戸:復興大臣が金曜日の定例会見で、10数世帯生活保護とか除外したと発表したではないですか?あれは?

菅野:10数世帯としか

瀬戸:それ以外に10世帯くらい決まっていると。俺関わっているから、知っているけど。

菅野:そうですね。

瀬戸:そうなると、50世帯くらいかな?

菅野:そのくらいかと。

村田:今、ずっといわれているのは、残っている人たちの状況はわかっていると。その人たちにどういう対応をしようと考えていますか?

菅野:個別訪問が中心になります。それと、相談会をやります。不動産屋にはなかなか遠くて、自分ではいけないという方に、不動産屋に同席してもらい、去年も12回やりましたが、勤務先がここだから、何々線のところで、見つけたいんだとか、そういう希望に即応じられるようになりますので、そういう形で、用意しようと思います。

村田:かなり、緊迫した状態だよね。通知受けて、動けない人は。具体的にしてほしいのだけれど、戸別訪問は、いついつまでに、何人くらいで、どういう方法でやるつもりですか?

菅野:スケジュールは詳細にまだ、決まっていませんが、連休明けまでには、個別に。

村田:連休明けまで、ほったらかしておくつもりですか?

菅野:いえ、電話では、いろいろ伺っております。あと、単発で、駐在員がおりますので、連絡取れる方は。特に4月中は退去検査とも重なるものですから、人のさき方は問題がありますが。相談会は5月連休明けにやる予定で、回数はまだ、決まり次第、入居している方にはお知らせします。

村田:とにかく連休明けまでは、向こうから、困って電話をかけてくる人にだけ対応するということで、放っておくということですね。

菅野:個別訪問を駐在員の方を中心にやります。現時点でも4月に戸別訪問をしています。

瀬戸:聞きたいのですが、問い合わせが来ていて、この回答の(3)①と②に関係するのですが、戸別訪問は具体的にどういう言い方になるのですか?住まいを見つけたくても、体調がよくなくて、僕ら自身も一回体調が悪くて止めているのですが、そういったときに、福島県はここに退去期限はいつかと、書いて、もう終了していると書いてあると。そうした時に、戸別訪問した時に、「あなたの住宅期限はいつまでしか、いられません」とか、そういう話はするのですか?
なんで、こんな話をするかというと、昨年度の拠点課では、2倍払えば、いられるんだと現場ではあったんですよ。逆に言うと、2倍払えば、いられるんだと現場で、そういう雰囲気が避難者の間では流れてしまうと。さきほど、熊本さんが言われたように、2倍払えば、いられるんでしょという雰囲気になるんですよ。それを言ったのは、福島県だからね。

菅野:その事実関係は、私がいた場ではないと思うので。

瀬戸:結果として、そういう状態が漏れているわけです。そうした時に、避難当事者は2倍払えば、いつまでもいられるのという話になっちゃっています。

菅野:私はこの場で否定しましたし、皆さんは代表だと思うので、それは伝わっていると思いますが。

瀬戸:聞いている人もいますが、そうでない人たちに福島県はどういった見解を出しますか?2倍請求するけど、いつまでいられるのか?

菅野:今、なにか期限を定めている段階ではないです。

今野:2倍払えば、住んでいていいということなんでしょ?

菅野:そういうことを言った覚えはないです。契約違反ですと。

今野:罰則規定では、2倍払っているから、もういいということでしょ?

菅野:損害金としての2倍ですし。ただちに強制的に追い払うということはないと明言していますし。いずれにしろ、そういう説明を続けたうえで、場合によっては、法的対応も検討しなければならないとは思っています。

熊本:強制的なことはやらないと言ったでしょ?

菅野:今の時点で、ですよ。4月になった時点で、そういうことはやらないということは、今までもお伝えした通りです。

瀬戸:法的なというのは、どういうこと?

菅野:やはり、今後は法的対応も考えなくてはならないとは思っています。今年度かどうかというのは、今、検討段階です。そこまで、何か検討しているというものではないです。

熊本:それは、まず、県議会にかかるのですか?

菅野:まあ、それは、かかるのではないでしょうか。

大河原:勝手にはできないですよね?

菅野:調停も裁判も議案には出てきます。
繰り返しになりますが、そうならないように、今までもお話を伺って、話し合いで、我々も進めていきたいと考えています。
瀬戸:でも、避難者に対して、一定期間たったら、法的手段も考えていると、本当に考えているなら、避難者に言わないといけないのでは?

菅野:そちらから、言われると思わなかったのですが。今までも、言っていましたよね。そういうことを検討しなくてはならないと。

瀬戸:この人たちの多くは、契約書を結んで、住まいが決まらなくて、2倍請求がかかっている人たちが多いわけですよ。そのひとたちに、突然、年度内に法的措置を検討していますと言われたら、体調悪い人たちとかどうするの?

熊本:契約書自体、読まない人が多いので、いったい、2倍請求はどこに書いてあるんだと質問を受けることもあるんです。そういう人たちに、突然、法的措置を講ずるとか、福島県に不信感が募るだけですよ。

菅野:今は、とうぜん、その時期にはないというお話をしましたし、そうなったら、当然、こちらから

熊本:だから、そうなる前に、ほんとはきちんと

瀬戸:一定個別訪問しながら、状況を聞きながら、丁寧にやりますよと言っていると。いつかは出て行ってほしいということを言ってるわけじゃないですか。丁寧な対応をしている最中に、法的措置の検討を同時並行でやることはあり得ない。

村田:県の対応を見ていると、前の年の10月くらいに、次の年の3月に期限ですよと。だから、それまでに、契約を結んでください。契約の概略はこういうことですと。そして、2月頃になって、契約書を送ってハンコを押してもらっているという経過にだいたいなっているわけでしょ。だから、契約書を最初から示して、十分に説明されているとは思えないです。相談を受けている人の状況を聞いていると。2倍請求の問題はその典型だと思うが、
われわれも契約書を読んで、あとで、なんでこんなことがこんなところに書いてあるの?と気づいたのはだいぶ後です。普通の人が、契約書について、ちゃんと説明を受けていないで、そこまで意識していたとは思えないですよ。だから、いま、一気に通知して、契約書に書いてあるから、出て行ってもらいますというやり方は、通常の契約の話としてもおかしなことだと思います。法律的にそれは、契約書として、成り立たないのではないか。相手方が十分にわかったうえで、ハンコを押している場合じゃないときは。そういうことが今行われていると強い疑念を持っています。だから、戸別訪問をして、早く出なさいということだけではなくて、改めて、もう1回、契約の流れ、起きていることの意味を当事者にわかるように合同の説明会をしてくれというのが、さきほど、熊本さんが言われた意味だと思います。これまで、十分にやってきたのか?
少し、戻るけれど、先程、3月いっぱい努力したというけれど、結果として、そこで、1世帯も減っていないということは、本当にそこで、努力したのかという疑念も持っています。そういうのを見ていると、期限が来て、もうおしまいですよとそこで、福島県の責任は終わりというふうに、受け止められかねない状況になっているんですよ。そういう中で、今、退去できない方がとても不安な状況でいるわけだから、連休明けだとか言っている場合ではないと思います。一刻も早く、そういう丁寧な説明会をやるべきだと思いますが、そのあたりはどうですか?

菅野:説明会はやはり考えていないです。個別訪問を退去検査と並行してやっていますが、熊本さんがおっしゃるように、契約書の中身をよく理解していない方もいらっしゃると思いますので、戸別訪問の際に、契約書の内容について踏み込んだ説明は確かにしていなかったという反省がありますので、特に、契約書の2倍の条項について注意しながら説明したいと思います。

村田:2倍家賃の請求は僕らが聞いてもその根拠は納得できない。

大賀:説明会は考えていないですということと、住宅探しの相談会というのは?

菅野:契約書の中身がわかりにくいというご指摘がありましたので、そのあたりは

瀬戸:もう、連休に入るけど、損害金の請求が行くのではないですか?4月でしめて、5月の10日に2倍請求の該当者に請求書がいくのですか?いつ頃を考えていますか?

菅野:4月締めてみないとわからないですが。今までの請求と同じようになろうかと思います。

菅野:それは毎月ですか?

菅野:はい。

熊本:それは、金額が違うということですか?

菅野:そうですね。

大賀:そうですねって。

瀬戸:月ごとに請求書が行くと書いてありますが

村田:こんな状況がわからない中、説明会もなされていない中、請求書だけいくというのは、おかしいじゃないですか。説明がいきわたって、納得してからにしてもらわないとおかしい。これでは問答無用ではないか。

菅野:我々としては、入居者が契約書に押印した、そのことに基づいて、やっているわけなので、実は読んでいなかったとか、それは、今、個別にお話がありましたから、機会があれば、当然、お話しします。

村田:だから、契約書に書いてあるからというのは、そちらの言い分であって、本当に契約が成り立つためには、契約者が内容をわかっていないといけないですよ。ましてや、入っている側の方が、じゅうぶんにわかっていない状況だったら、本当の意味で、契約が成り立っていないではないですか?

菅野:個別の申し立てなり、相談会にいらした方に、多くの方にはしていると思います。

村田:2倍請求の説明をして、了解した方はどのくらいいますか?

菅野:数は今、カウントしていませんが、村田さんが思っている以上に、いらっしゃると思います。というのは、近隣の家賃に比べれば、2分の1、3分の1、場所によっては、4分の1になりますので、2倍の方が安いと思います。

熊本:そもそも、このセーフティーネット貸し付け契約書は2年前に、入居者に説明されたのは、入居の概要についてと誓約書でした。まず、誓約書を読んで、書いてくださいといわれ、実際に誓約書が届いたのは翌月でした。これにサインすれば、2年間いられるということが概要に書いてあったので、あんな細かい字で、いっぱい書いてあるのは読むのは嫌だとか、今までの、福島県の契約の教育の仕方が間違っているのだと思うのだけれど、とにかく、2年間の補償を求めて、サインをしたと。
でも、よく読んでみたら、天災の時に第3者に損害を与えたら、入居者が払えとか、非常に問題のある契約書です。私は、消費者契約は一方的に消費者が不利益を被るような条項があるものは、契約書そのものが無効になるという消費者契約法の規定がきちんと尊重されなければいけなかったと思います。最初のきっかけから、そういう問題を含みながら、2年間来たわけですよね。福島県は一生懸命努力したというが、それは、いまも効果を得られないままきていますよね。なぜ、効果を得られなかったのかをきちんと検証すべきだと思います。この時点でも、行き場所がなくて、不安をかかえたまま暮らしている方が半分以上いるわけだから、そういうことをきちんとやっていかなければ、不信感は募る一方ですよ。
だから、まず、きちんとした契約の条項について請求をするというのであれば、契約書の中身はこうだったんですという話をして、こういう手続きをしますということをしなくてはいけないと思います。だから、個別の説明ではダメなんですよ。みんなの前で、公の場で、福島県はこう考えていると、こういう契約だったので、こうやりますときちんと述べるべきですよ。法的措置を考えるというのであれば、その場できちんというべきですよ。そうしなければ、みんなどういう風に判断したらよいかわからないではないですか?

村田:かなりの人がわかっているとおっしゃっていたけれど、わかっていない人に、強制することは許されないわけだから、少なくとも、2倍家賃の月ごとの請求書を送る前に、少なくとも一人残らず、了解を得たというところにまでもっていかないと、これは許されないと思います。月ごとに請求書を送付しますという回答が来ているけれども、そういう条件が整うまでは、請求書は送付しませんというのが正しい回答ではないですか?今、ここで、修正してくださいよ。

菅野:そういうことはできません。ここに書いてある通りの対応ということです。

村田:なぜ、できないのですか?

菅野:なぜと言われますと、契約書で、お互いに押印しているということです。

村田:それは形式論で、全く、元に戻った話になっちゃっていますよね。では、4月の請求書は5月に送付するの?

菅野:そうなろうかと思います。

村田:それは理解しているかどうかにかかわらず、やるわけ?

菅野:契約書に書かれている以上はそのようにやるということで、昨年も同じ話をさせていただきました。

村田:それは、なん十回も聞いています。契約書通りにやるだけだったら、誰でもできるわけで、それに対して、われわれは、いろいろな疑念をさしはさんでいるわけですよ。十分説明できているのか、理解できているのか。形式通りにやるというだけであれば、なんの話し合いにもならない。

宮本議員:実際に2倍の家賃を請求される世帯は、今の時点で、県は何人と考えていますか?現時点で動かないと考えたときには、何世帯くらいになりますか?

菅野:その残っている世帯、60くらいで、今、10くらい減っているので、それくらいの数字になろうかと。

宮本議員:50世帯くらいの数字ですか。

菅野:今、数字の積み上げがないので。

宮本議員:今、本当に50人の人たちが、理解して、納得する必要があるよね。

瀬戸:埼玉で、国家公務員住宅にもう2世帯しかいなくなると、ぼくが具体的に聞いているのは、以前は自治会費の名目で、水道代をみんなで負担していたが、避難者が減ってきているから、共益する部分が高くなると。2倍家賃と、共益費とか、自治会費とかが全く分からないと。そういうことを具体的に避難者にいっていますか?金額提示がいまだにないと。これから来る2倍請求にそういうことは書かれるのかどうか、そのへんはどうですか?

菅野:私が直接訪問していないので、行った者に確認しないとわからないですが、共益費は人数が減って少なくなれば、高くなるのではないかというのは、折を見て話しているのではないかと思います。

瀬戸:え――。

熊本:自分のところだけ、草刈りしてもらえないという話もあるのに。

瀬戸:今のところ、6世帯が2世帯になると、単純計算で3倍になるのですか?そういうことを平気でやるのですか?

菅野:共益費についてはわれわれはわかりません。

瀬戸:そのことも含めて、丁寧にやらないと。東雲はそういうことはないよね?

瀬戸:東雲は入居されている方が多いので。

瀬戸:茨城、埼玉、京都で、この問題が出ています。分母が小さいので。そうした時に、避難者が3分の1だから、水光熱費は3倍ですという話にはならないよ。なんで、そういうことになるの?そういう質問が僕のところに来ている。そういうことを事前にちゃんと話をすることは大切だよね。突然行って、今まで、5千円の水光熱費が、15千円という話にはならないですよ。

武藤:どうでしょうかね。やっぱりきちんとした説明会を開いていただくことは大事ではないでしょうか。本当に困る方がいらっしゃると思います。突然、いろいろな請求が来て、驚いて、本当にどんな精神状態になるかわからない方もいらっしゃるんですよね。ですから、もう一度、ぜひぜひ、丁寧な説明会を開く、そこに支援者も入るということをもう一度、検討していただけませんか?

菅野:今のところは考えておりません。個別に電話するなり、相談会の場でそういうお話をすることもありますので。

熊本:さっきの話だけど、6人になって、急に15000円になります、って、対等性ないわけ。あなたたちは権力を持っている。相手は避難者で説明会の場で言えないわけじゃない。突然、水光熱費が3倍になりますって、どう反応したらいいわけ?

武藤:そこは、本当は県が避難者の側に立って、どうすればよいのか考えてくださるのが、本当じゃないですか?

菅野:個別訪問をして、どのくらいの話をしているのかわかりませんが、おそらく、2倍の話ですとか、入居が少なくなれば、共益費が高くなるとか、話していると思いますので。

大河原:でも、それは訪問した職員が任されているのですか?菅野さんは今、わからないと言ったが、訪問した人は説明できるのですか?ある程度、決まったことを訪問した人は伝えるのではないですか?負担が増えること自体、おかしいのではないですかと言っているのですが。増えるよということは言って歩いているのですか?

菅野:まず、前提として、3月末退去という話で、よろしいですよね。そこを超えた場合、共益費でそういう話があるということで。

大河原:でも、さきほど、われわれにはわからないと言ってましたよね。菅野さん。

菅野:私は、話はしていると思いますが、具体的には

瀬戸:では、具体的に入居者が6人になった場合、共益費の3倍の請求は来る可能性があるということですか?請求書を出す可能性があるということ?

菅野:それは、出す可能性はあるということです。

瀬戸:それは、ほとんど、当該の避難者にとってはわからないかもしれないよ。

菅野:ご指摘の通り、共益費は、契約書の項目で、2倍の損害金には入っていなっていなので、

瀬戸:え、でも、3倍になっちゃうよね。

菅野:そういう、具体的な話まではしたことがないので。

大賀:共益費がたまたま入居数が減ったために、共益費が上がりますよと、契約書に書いてあるのですか?

菅野:契約は直接、県がタッチしない部分なので、自治体さんが・・・。そのあたりは、駐在さんがやってはいると思いますが、そこは、ちょっと確認したいと思います。

熊本:昨年、東久留米で、雑草が生い茂ったけれど、ほかのところは、きれいに財務局で、やったけれど、住んでいるところには、全然、草刈りをしてくれなかったという問題が出てきたわけですよね。

菅野:おととしですよね?去年、それは解消されていると思いますので。

熊本:そういったことを繰り返さないようにしてほしいことと、金額もあらかじめ提示していただかないと判断ができないので、私たちは、豊かな生活をしているのではなくて、ギリギリの生活をしているので、ほんのちょっとの値上がりでも響いてくるんです。

菅野:共益費については、たしかに、こちらでも2倍という話はもれなくしているとは思いますけれど、私は、詳しい説明をしたと思っていますけれど、実際に訪問している駐在に確認して、これからは、その点についても徹底するようにします。

村田:もう一度、こだわるけれど、月ごとの請求書は、家賃2倍、共益費とその他雑費も含んで、これだけですよと請求するわけですか?

菅野:宿舎によると思いますが、共益費だけをいったん集めるところもあると思います。違うところもあると思います。

村田:受け取る側からいえば、どのくらいの請求が来るのかわからない、それも十分な説明もない、にもかかわらず、契約書に書いてあるから、4月分は5月に請求しますというのが、今の回答なんだよね。

菅野:その点は我々は説明したと思いますが。

村田:菅野さんたち、県当局は、説明したと思っているだけで、問題は、それが十分に伝わっているかどうかということです。だから、さっき聞いたのは、納得している人はどれだけいるのですか?ということです。少なくとも、最低限、納得できない人が残っている限りは、形式的な請求はやめてください。その前に、きちんとした説明をしてください。みんなが納得できる丁寧な説明会をやってくださいというのが、みんなが話したことです。

宮本議員:丁寧な説明会はもうやらないという理由はなんですか?戸別訪問はやるけど、説明会はやらないということが、理解できないのですが。

菅野:説明会、相談会は必ずしも、多くの方に集まっていただけないということがあり、1回や2回の説明会では、全体にいきわたるとは思っていませんので、ほかに方法があると考えています。

宮本議員:入居者の中には、個別で話を聞くよりは、みんなの中で、話を聞きたいという方もいるので、それは、答えたらいいのではないですか?それはそれで、やってみたらいいじゃない?

菅野:相談会の場と合わせて、説明会をやってみるということは、検討してみたいと思います。

宮本議員:みんなの中でなら、自分の思っている疑問も出せるって。個別で来られたら、やっぱり県だからね、出せない。そういうもんです。

菅野:そういうことって、我々県ではなくて、支援団体さんの方でやられる説明会などの場に我々が出向くこということもやっていますので。

宮本議員:相談会と説明会を抱き合わせでやるというのも一つの手よね。

菅野:それは、考えてもいいかなと思います。

宮本議員:それはぜひ、考えてください。

村田:次の問題に移ります。4ページ④の「4月10 日期限で契約の継続を申請した「住宅確保済世帯」「生活保護受給世帯」の数と人数(宿舎別)」について、「個人情報につき、回答できません」というのはあり得ないでしょ。人数を聞いているだけなのだから、これはきちんと答えてください。

菅野:これは、十数世帯としか。

大河原:これは、事前に質問書を出しているのになんで、「約」とか「だいたい」としか答えないのですか?いつの時点で、いくつと言ってほしいのですが。

菅野:ここに書いてある通り、個人情報を含む内容ですので。

大河原:個人情報は求めていないです。世帯数を聞いているだけですから、個人情報にならないでしょ。個人名を聞いているわけではないので。

菅野:我々としては、公表する数字と考えておりませんので。数世帯ということで。

瀬戸:僕が聞いているのは、13世帯と聞いているけど。いろいろなルートから。

大河原:実際にどれくらいの人が残っているのかというのを知りたいわけですよ。

村田:こういうデータは話し合いをしていくうえで、基本的なデータだから、あいまいにしてもらったら困るのですが。実数をつかんでいるはずなので。

瀬戸:4ページの⑤の「避難の協同センターから具体的な延長要請者への対応」で、「例外措置として、4月以降の新たな住まいを確保しているものの、公的な事情などで退去できない場合、生活保護受給世帯で、福祉事務所からの転居指導により退去まで一定の目途が立つ場合のみ延長の対象としたものです。避難の協同センターから要請のあった世帯のうち、該当する世帯については、延長の対象としています」という回答ですが、該当する世帯というのはどういう意味ですか?

菅野:これは最初の段階で、手渡しで受け取ったもので、あの方は該当するということです。

瀬戸:ということは、1名ですか?1名だけ?マジかよ。

武藤:では、次に行きましょう。

熊本:5ページにある「調停不調者への対応」は調停不調になったものから、法的な措置を検討するとなっているのだけれど、この5世帯は契約を拒否しているわけですよね。この人たちは、契約上の問題ではなくて、法的にはどういう位置づけにあるのですか?例えば、財務省の方から、区域内避難者は私たちが前にやっていたように、避難先自治体の知事の許可という形であったけれど、契約をしなかった人たちについては、法的にはどういう立場にあるのですか?財務省との関係は?実際、国家公務員住宅に住んでいるわけだから、この人たちは、いったい、法的にはどういう位置づけになっているのですか?

菅野:法的には、契約上、入居できている方ではない。

熊本:出て行けと言われていないし。今、いるわけで。法的措置はなされていない。

菅野:これからですね。

熊本:この人たちは契約をしていないわけでしょ。福島県と。

村田:福島県と契約していないなら、福島県が請求することはできないのではないですか?

菅野:それは、そんなことはない。

熊本:じゃあ、それは、どういうわけですか?

村田:それは、あとで、文書で回答してください。明確にしてください。

菅野:明確に答えられるかどうかは。

村田:そこ、大事ですから、明確に答えてください。

瀬戸:5番の②の回答のところで、公営住宅を何度応募してもだめで、倍率が高いと、それ以外の住宅を検討していただきたいと相談しているということですが、ぼくら、先週、東京都の避難者支援課だとかと話をしたが、具体的に避難先の都道府県で、公営住宅が何回も当たらないから、別のところを探せではなくて、特定入居に近い形での施策をやらなくてはいけないのではないか。こういう書き方は、結局避難者に投げちゃうということです。だから、京都など一部の自治体で、やっているような、特定入居に近い形で、東京都を含めて、話をしていますか?

菅野:東京都には直接出向いて、具体的な人数の話をしながら相談はさせていただいています。

瀬戸:僕たちは、国家公務員宿舎にみなさんずっと居てくださいと言っているわけではない。
安心できる住居が見つかれば、それ終わりなんです。責任は残るけれどね。
東京都に対して、公務員住宅の公募には出ていないけれど、空いている住居があるという場合、東京都と早く話し合いをしないとこの状況は動かない。

菅野:我々も公共住宅に入居してもらいたい。できるだけ、優先、専用枠でお願いしていますが、福島の避難者だけ特別扱いするわけにはいかないというご批判もかなりの数伺っておりますので、法律的に強制してやってもらうようにはなっていないものですから、我々としてはあくまで要請、要望、

瀬戸:僕が聞いているのは逆なんだよなあ。福島県からそういう要請が来ていないと聞いている。

菅野:どこですか?東京ですかそれは。ほんとですか・・。

熊本:東京都は都営住宅に入るのがすごく大変なんですよ。だから、そういう人たちに対してどうやって安心した住まいを確保できるかということを考えていかなければいけないのであって、ただ、他の住宅を探せとか。そういうことができないからこそ、公営住宅と言っているのですから。

菅野:都営住宅も郊外に行けば・・

熊本:どうしてそういうの?仕事だとか学校だとか8年間の中でそこで成立している生活状況があるんです。東京で市部に行けばいいというが、

菅野:東京で1時間くらいの通勤時間は・・

熊本:福島に住んでいて、避難したくて避難したわけじゃないんですよ。原発事故が遭ってやむを得ず避難したんです。そういったことを考慮した上での住宅政策がなければいけないと思うんだけれども。今、東雲の人たちのほとんどは非正規雇用で働く人です。非正規の人は交通費が出ないんです。通勤に1時間も2時間もかかれば、交通費が月2万も3万もなったら、生活がお手上げじゃないですか?だから、ここで探したい、住宅が確保できるまでは居たいと言っているわけです。
それを頭ごなしに、入るところがなかったら他で探してください、なんて言わないでほしいんですよ。確保するやり方を一生懸命考えてほしい。私たちがやれることは限られていて、公営住宅に当選するまで応募することしかできない。だから、それを福島県が後押ししないと駄目だと思うんです。切り捨てないで。

村田:これはお願いじゃなくて、福島県の責任ですよ。そこまでやらないと、この政策を3月で打ち切ると言った責任を取ってないことになりますよ。

菅野:打ち切るというよりも、何度も言っていますが、2年前で終わっているのを県の施策で延ばしたんですよ。

村田:実質上はすべて打ち切ったわけですよ。それはレトリックの問題だ。

武藤:民間賃、貸住宅の問題を村田さんから。

村田:実態はすごく深刻なんです。家賃補助のたかが2万円というかもしれないけれど、例えば、今まで7万円の家賃でも、2万円の補助があったからやって来られた。しかし7万円の家賃となると、生活保護を受けざるを得ない。当該の市の担当者と話し合ってようやくそこまで漕ぎつけた。それも、今月になってからですよ。そういう話はたくさんある。
民間賃貸住宅の人たちの苦境についても、前から実態をつかまえてくれと言ってきたが、回答に相談件数175件あったと言っているけど、ここはほったらかしにしないでください。一番悲劇の起きる可能性の多いところなんです。
この問題は、単純に言ってお金の問題なんです。2万円の補助があったから生きてこられた。具体的な財政支援を考えてほしいんですよ。全部やっても多額のお金じゃないじゃないですか。補正予算でもいいし、もう一度検討してほしい。

大河原:3の(1)の①の打ち切り対象1800世帯からの相談件数と分類別内容に関して、
件数だけじゃなくて、分類したものを出してください。分類したと言ってましたよね。

菅野:概数ではありますが。はい。

村田:それを出してください。

大河原:それが出てくると思ったのですが、今回。出てないのでそれは出してほしい。

武藤:それはお願いしてよろしいですか?

菅野:あの~、・・・ちょっと、検討します。

大河原:というのは、経済的に困窮している人がかなりいるということがわかっているんだったら、対策を立ててほしと常に言ってきているんですから、そこをどの程度把握していたのか知りたいということです。

菅野:今回の相談を受けたものに関しては、大体の方はお会いしているし、理解しているつもりです。

大河原:理解してても経済的に困窮しているのに、相談を受けているだけではダメじゃないかと、これもずっと言ってきている。

菅野:民賃補助の制度延長はありませんが、既存の制度で活用できるものその人によって、個別になりますので・・。

大河原:その対象者は分かっているんですよね。

菅野:それは具体的な事情は書けないですから。分類も4つか5つに分けたものしか出せません。

村田:経済的に困っている人はどのくらいいるのか知りたい。

瀬戸:支援団体も解決ができなくなっている。現行の制度で活用できるものが無くなっている。だから僕らが支援しても何の成功もない。「ごめんなさい」になってしまう。
   多分福島県もそういう状況は増えていると思う。県はこれについては支援ができた、できない、というものを出して、政策検討しないとまずい。
   住宅補助の2万円が切られて、福祉制度の活用で問題解決できるんですか?
   だからみんな生活保護に行っちゃう。

武藤: 経済的な困窮が起きたのは原発事故があったからですよね。そうでなければ起きなかったのだからそれなりの対応が必要だ。新しい条例を作っていただきたいぐらいです。

村田:僕らは、全体打ち切るような状況じゃないと一貫して主張してきたけど、今言っているのは、そこまでさかのぼって言っているわけではないんですよ。2年間経って、今ギリギリ追い詰められている人たちに対して最低限の手当てができないのかと言ってるわけです。そこをやってほしいんです。

武藤:これは県の裁量でできることだと思いますので、

菅野:制度の延長はできませんので、考えていませんので。

大河原:制度の延長ではなく、困窮している人たちに対しての新たな施策を設けるのが当然じゃないかと、前回も出てましたよね。20173月に打ち切った後、自殺したりした人がいたことが、この長い連休の間にあったら大変ですよね。そういうことに対して行政が何かを考えていくのかが、大事なところではないか。

菅野:民賃補助は2年間の経過措置として実施したが、それが終わってもすべて終わりというわけではなく、相談窓口を通して、

大河原:相談窓口では経済的な支援がないから、

瀬戸:国家公務員宿舎から転居したい人がいて引っ越した。なぜ、転居費用のない彼女が引っ越せたかというと、避難の協同センターで給付金を出したんです。ぼくが生協にいるので、生協に言って引っ越せない人たちのための給付金の財源を確保した。
   県はなぜ引っ越し費用の10万円を310日で切ったのか?!
   4月以降も住宅の相談に乗りますと言っているのなら、通常なら引っ越し費用は継続しますとなるはずだし、100歩譲って、転居人の資金については無利子で貸し付けますとか、普通考えるでしょ。
   福島県は早く退去しろとヤンヤヤンヤ言ってくるが、敷金礼金がない。今回転居できた人は、民間の避難の協同センターが、敷金礼金の半額を給付したから転居できたのよ。県の皆さんの努力で転居したわけじゃないよ。それは福島県がやるべきことじゃないの?

菅野:それも制度によっては、あの~・・。

瀬戸:住宅確保給付金?該当数少ないよ。

村田:310日の期限を取っ払ってやればいい話だから。

瀬戸:国家公務員宿舎の人たちが金がないと言っているのに、何もしませんよ、相談支援しかしませんよ、民間に行って下さいよ、と言うんじゃなくて、転居ができる後押しをする施策をしなきゃいけないでしょ。
   単身者はどうするんですか? 今の住宅政策の中では単身者のための、みなし公営住宅という方法もあるはずだ。そういうことに対しての政策的な検討の力が弱い。

村田:1世帯10万円で50世帯としても500万円でしょ。それぐらいできないの?

武藤:時間が迫ってきました。次に帰還困難区域からひと言ずつお願いします。

今野:前回、県と避難元自治体と避難当事者の三者で説明会、懇談会を持ってほしいと提案しましたが、市町村には持って行ったんですか?

菅野:市町村には持って行ってないです。

今野:早めにこれは進めないと、住宅は来年3月まで延長になりましたが、今やっていることと同じようなことが起きるわけですよ。具体的に町村と相談して、町村は住民に通知して説明会をやる、住民の意見を聞くということで進めていただきたい。

大賀:まだ何も進めてないとのこと、戸別訪問もされるとは思いますが、平日で会えない、面会率も悪いというときに、土日も動くことも含めて、今から説明会や戸別訪問も対応できるようにしてほしい。

菅野:今までも平日お会いできない方には、土日行ってきました。平日ベースではありますが。

今野:問題を共有するためには、みんなが集まらないと駄目です。県と町村と住民の三者が集まってやらないと。

武藤: 県が一方的に通告した2020年までには、時間がないはずですので急いでやっていただきたいです。時間が参りましたが、村田さん最後にまとめをお願いします。

村田:僕ら、内堀知事に対して抗議声明を出しましたが、非常に重大な場面展開が行われたんですよ。この3月の年度末で。民間賃貸住宅の補助を受けていた2000世帯、1万人近い方々の生活にかかわる大変更があったわけですよ。それだけじゃなくて、今一番焦点になっている国家公務員宿舎の問題にしろ、公営住宅入居の問題にしろ、人が生活する上での基本になる住宅問題の保障もないまま、大きな政策の転換が行われたということが、前提にあるわけです。
僕らが絞りに絞ってお願いしてきたことに対しても、ほとんど回答がないということは、抗議声明の冒頭にも、福島県は「棄民」という言葉を歴史に刻むのかと書いたが、このままいくとその通りになってしまう。福島県は事故の被害者なんだから、被害県が被害者を切り捨てるようなことは、やっちゃいかんというのが、大前提の話し合いではないですか。今日も話し合っても、具体的な答えは何一つない。
2015年から今回で16回も話し合いを続けてきたが、具体的な回答はないということは、政策を決めている方々が出てこないからです。
次回は少なくとも話し合いの時間は2時間で、政策決定者である知事に出てきていただきたい、知事がダメなら副知事にお願いしたい。メンバーを揃えて設定していただきたい。

菅野:要求としてはわかりますが、こういう形がいいか、文書での回答がいいか検討させていただきます。

村田:文書の回答は前提ですよ。話し合いの材料として出すものですから。

菅野:こういう形で応じるかどうかも相談させていただきます。

村田:話し合いが当たり前のことです。

武藤:これ以上後退しないようにしていただきたい。お昼の時間を削ることになったのは、申し訳ありませんでしたが、元々時間が足りなかったということですので。

<福島県交渉>第31回県交渉質問事項及び回答

ひだんれんと、避難の権利を求める全国避難者の会、避難の協同センターの3団体は、31回目となる福島県交渉を行いました。  日時:2024年7月11日(木)14:00~15:30 開催場所:オンライン 参加者: <福島県> ・原子力安全対策課:主幹 市下貴之 ・原子力安全対策課:主幹...