第26回話し合いのための質問事項
1. 知事の基本認識について
東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から、間もなく11回目の3・11を迎えます。
私たちは、知事の避難指示区域外避難者への住宅無償提供打ち切り表明を受けて、2016年7月8日から昨年11月25日までの5年余、知事の見解を求め、25回にわたって県の担当部局との話し合いを続けてきました。
「我々は同じ被害者であります。福島県全体が被害者です。そのような中で何がよいのか、同じ被害者であることを念頭において考えていただきたい」。
第1回の話し合いの冒頭、昨年亡くなられたひだんれん共同代表の長谷川健一さんが心の底から発した言葉です。
しかし、これまで知事及び県当局がとってきた避難者に対する対応は、残念ながらこれに応えているとは到底言えないものでした。そしていま、残っている避難者は、最後通告ともいえる退去と2倍家賃に相当する「損害金」の請求書を送り続けられ、親族に対しても圧力をかけられ、既に県の提訴により法廷にまで引き出されている方々もいます。
これらの方々は、原発事故という人災によって、それまで続いてきた日常を、わが家を、ふるさとを追われた文字通りの「国内避難民」です。生きていく上での最低限の条件である住まいの保障を求めることは当然の権利です。これは憲法、国際法上も明確に規定されている人権の基本です。いかなる理由をつけようとも、これを侵すことは許されないと私たちは考えています。
原発事故被害から12年目に入ろうとするいま、これまでの経緯と現状を踏まえ、県政の最高責任者として、以下の3点について知事の責任に基づく率直、明快な見解を求めます。